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◆管理動線と利用者動線の交差について質問を貰った。
一般的に管理・サービス動線と利用者が交差するのは計画上良くないと指導を受けたと思う。管理動
線には2通り有ると考えて貰いたい。一つは、建物や機能を維持・管理をしたりする業務で、関係者
以外立入禁止区域内での動線だ。もう一つは、利用者の利便のためのサービス業務だ。このサービス
業務は、今年の課題で言えば本の整理や新書や返却書を棚に並べる業務で、立入禁止の図書作業室か
ら書架までの動線になる。このサービス動線まで交差しては駄目と考えると計画は成り立たない。
もう一つのケースを考えてみよう。小ホールは規模によっては映像や調光を行うコントロールルーム
が必要になる。その時コントロールルームへ行く技術者の動線は、利用者と交差しても良いか、駄目
か?皆さんはどう考えますか。
分離して専用通路で結ばれるのが理想でしょうが、客席後方に設けられるコントロールルームはホワ
イエなどに通じる出入口に囲まれ、孤立する例が多い。理想をいつまでも追いかけて変な計画になる
なら臨機応変に妥協することです。
この妥協の決断を手助けするのが、実際の建物の例です。数多くの例を見れば、全てが理想通りにな
っていないのはお解りと思う。理想通りになっていない例を知っていれば、勇気を持って妥協し次に
進めるのです。
色んなパターンの課題を経験するのも良いですが、数多くの実例を見ること(書物で可)が計画の手
助けをすると考えてください。
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