~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~《H23.09.10記》
■ 平成23年度設計製図試験対策−6
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◆介護老人保健施設の課題演習
先日、日経BP社からケンプラッツ 総合メールが届いた。内容は本試験を前に模擬試験を準備した
のでご参加下さいと言うものだった。応募したら添削し、記事にしようとするものだった。出題と添削
は学科製図.comだが、日経BP社と提携した規格だった。
皆様もこの機会に是非計画し応募されることをお奨めします。
応募要領:http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/knp/plus/20110908/552583/
課 題:http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/knp/plus/20110908/552583/h23-bp-kadai1.pdf
計画前の注意点
課題を読むと、「E&A」では紹介しなかったショートステイ部門、ロングステイ部門、ユニット型
の言葉が有るので、少し解説したい。
※今年の課題の介護老人保健施設(通所リハビリテーションのある地上5階建ての施設である。)につ
いては、対策−2で述べたとおりである。対策−2の末尾では、制度が複雑で余計なことを記述する
とこんがらがるから必要な事項しか伝えないと述べた。上記の3項目は、まさに不必要なことと考え
ているが、模試の課題として出ている以上、対策−2で使用した以下の図を使って説明する。
(赤文字が追加項目)
居宅サービス─┬─訪問サービス・・・・・訪問介護、訪問看護、訪問リハビリ等
│ (ヘルパー派遣)
│
├─通所サービス・・・・・通所介護、通所リハビリ
│ (デイサービスやデイケアに通ってサービスを受ける。)
│
└─短期入所サービス・・・短期入所生活介護、短期入所療養介護
(ショートステイ) (短期入所施設に一時的に入所する。)
↓
介護老人保健施設や介護療養型医療施設やその他施設
施設サービス─┬─介護老人福祉施設・・・老人福祉法による特別養護老人ホーム
│ (介護を必要とする老人の生活の場)
│
├─介護老人保健施設・・・在宅復帰のためにリハビリが必要な人が入所する施設
│ │(ロングステイ) (デイケアは入所者以外に通所者も利用。リハビリ施設)
│ │
│ ├・ユニット型介護老人保健施設
│ │
│ └・一部ユニット型介護老人保健施設
│
└─介護療養型医療施設・・介護と医療の両方を必要とする長期療養のための施設
(一般病院と併設も有るが老人専用病床と思えば良い。)
※ショートステイは、対策−3で述べているが、3つの居宅サービスの内の1つのサービス事業だ。
同じ居宅サービスの内の通所サービス(通所リハビリ)は今年の課題に明記してあるので、出題は間
違いないが、ショートステイは明記してないので出ないと思う。万が一出たとしても、個室の療養室
と考えればよい。課題文で部門として分けて有れば、ロングステイとゾーンを分ける方が無難だ。
※ユニット型介護老人保健施設は、従来の介護老人保健施設に、介護報酬上から新たに規定された施設
だ。従来の介護老人保健施設とは、設置基準も従来と異なり別物と考える。従来の介護老人保健施設
とユニット型介護老人保健施設とを併設させた施設が、一部ユニット型介護老人保険施設だ。
課題にないユニット型介護老人保健施設を模擬試験に取り上げるのには、いささか疑問だが、応募す
るには課題文に従うより仕方があるまい。
※ユニット型の主旨
・入居者一人一人の意思及び人格を尊重し、療養室は原則個室する。
・入居者の生活は、療養室と療養室に近接して設けられる共同生活室とを一体的に構成し、1つの
生活単位(ユニット)とする。
・ユニットでは、入居者が交流することで相互に社会的関係を築き、共同生活を通じ自律的な日常
生活を営まえるよう支援される。
ユニット型介護老人保健施設 (☆印は基準に明記されているもの)
☆療 養 室 ・・・療養室は、原則定員1人で、最大2人まで。
・10人以下のユニットに属して、共同生活室に近接して一体的に設ける。
・室床面積は、13.2u(定員2人の場合は21.3u)以上とする。
・ユニット型準個室の面積は、10.65u(定員2人の場合は21.3u)以上。
・地階に設けない。
・寝台を設け、身の回りの品を保管する設備を完備。
・ブザーやナースコールを設置。
共同生活室 ・・・ユニットごとに1室設ける。ユニットの入居者が交流し、共同で日常生
活を営むための相応しい形状とする。
・床面積は、2u×ユニット内定員数以上とする。
・必要な設備や備品を備える。
☆便 所 ・・・療養室ごとにもうけるか、共同生活室ごとに適当数設置されていること。
・常夜灯、ブザー又は変わるものを設置し、身体不自由者に適したもの。
☆洗 面 室 ・・・療養室ごとにもうけるか、共同生活室ごとに適当数設置されていること。
・身体不自由者に適したもの。
☆サービスステーション
☆診 察 室 ・・・
☆機能訓練室 ・・・「1u×入所定員数」以上の面積であること。
・必要な器械・器具を備える。
☆食 堂 ・・・「2u×入所定員数」以上の面積であること。
規模の大きい施設では、宿泊部門の各階に設置されることが多い。
調 理 室 ・・・
☆浴 室 ・・・身体の不自由な人に適した浴室。
・一般浴槽の他に介助を必要とする人に適した特別浴槽を設ける。
特 別 浴 室 ・・・設置基準にはないが、特別浴槽を浴室として一般浴室と切り離して設け
るケースが多い。介助機器完備。
☆洗 濯 室 ・・・
☆汚物処理室 ・・・
☆廊 下 ・・・巾1.8m以上。中廊下は巾2.7m以上。手摺りを設け常夜灯を設ける。
☆階 段 ・・・手摺りを設ける。
※ユニット型介護老人保健施設の基準は、従来型の介護老人保健施設と表現が少し違う。全く別の法律
による施設を、介護保険法の改正と共に介護老人保健施設に組み入れたためか?
必要な室名は記述して有っても、詳細規定は無い。ユニット型が本体医療施設との併設を念頭に置い
ており、ユニット部分を除いては、医療機関などの本施設を利用することを前提にしているため、細
かい規定がないのであろう。
※ロングステイは、従来型、ユニット型を問わず介護老人保健施設の療養室に入所すること。
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◆指導校が準備した模擬試験のために、あれもこれも教え過ぎのところがあるが、老人問題の重点は、
老人性痴呆(認知症)の扱いに移ってきている。法律が現状に追いついていないために、制度がど
んどん変わってしまう。つぎはぎだらけの法律文が実体を表しているようだ。
◆模擬試験は、応募しないまでも是非計画して欲しい。時間が許せば、「E&A」でも添削サポートを
考えています。後、1月となりました。
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